希望退職は、企業の経営戦略の一環として行われます。
企業によっては希望退職者が殺到することもあれば、まったく集まらないケースもあります。
応募人数が多すぎたら「乗り遅れたかも!うちの会社大丈夫?」と不安になり、
逆に少なすぎたら「追加募集されたり、退職強要されるかも…」と不安になるのが希望退職というものです。
この記事では、希望退職の基本とともに、実際に2022年〜2024年に行われた募集状況のデータをもとに、応募が多すぎた場合・少なすぎた場合の企業と社員の動きについて解説します。
希望退職の募集人数に対して応募者は多い?少ない?
【データで見る】希望退職の応募状況(2022~2024年)
2022~2024年に希望退職を実施した49社(※応募人数を公表している企業のみ)の応募結果を分析してみました。

- 募集人数を上回った企業:22社
- 同数だった企業:2社
- 下回った企業:25社
その結果、過半数にあたる49社中26社で、募集人数±25%以内に収まっています。
中には募集人数よりも50%以上多く集まった企業も4社あります。
募集人数を「上回った企業(22社)」と「下回った企業(25社)」は拮抗しており、必ずしも計画通りに進むわけではないことが伺えます。
応募人数が多かった有名企業
- フジクラ(2022):募集120人 / 応募215人(+79%)
- 塩野義製薬(2023):募集200人 / 応募301人(+51%)
- ワコール(2024-1回目):募集150人 / 応募215人(+43%)
応募が少なかった有名企業
- 津田駒工業(2022):募集100人 / 応募48人(-52%)
- 旅工房(2022):募集70人 / 応募28人(-60%)
- オートバックスセブン(2024):募集100人 / 応募16人(-84%)
応募が多すぎたとき、どうなる?
「応募者全員受理」のパターンが増えてきている
ここ数年の応募状況を見る限りはそのまま退職の申し出が受理される場合が多いようです。
特に多くの社員を抱えている大企業の場合は、多少人数が想定より多くても受理されやすい傾向にあります。
最近の例
- オムロン(2024)
募集1,000人に対し、応募1,206人 - 第一生命(2025)
募集1,000人に対し、応募1,830人 - 日本通運(2025)
募集300人に対し、応募480人
退職を受理されない場合もある
予想を上回る応募があった場合でも、会社の経営状況があまり良くない場合や、業務に支障をきたす可能性がある場合は、退職を受理されないこともあります。
- 業務に支障が出る部署の人材
- スキルや知識が属人的で代替困難な人
- 会社側が今後の中核として残したいと考える人
労働契約の合意解除は応募者本人と企業との合意によってのみ成立するため、企業が応募者の選別を行ったり、退職しないように説得する場合もあります。
ただし、選別を行うとどうしても不平不満が出てきてしまうので、あらかじめ募集条件に但し書きがある場合が多いです。
よくある但し書きの例
- 先着順で受け付けること
- 募集人員に達した時点で募集を終了すること
- 希望退職に関する予算に上限があること
- 経営上の必要性がある場合には、希望退職を許可しない場合がある など
応募が少なすぎたとき、どうなる?
応募者が集まらない理由
希望退職は「制度を用意しただけで応募がなければ意味がない」ので、企業側にとっては想定外の事態です。
応募が少なくなる主な理由
- 現在の職場への満足度が高い
- 割増退職金が少ない/条件が魅力的でない
- 年齢制限や役職制限が厳しい
- 社員が退職後の再就職に不安を感じている
対象になりがちなミドル世代の場合、子供の教育費や親の介護、老後の生活資金など、色々と考える必要があるため、応募するにはかなりの勇気が必要になるので当然といえば当然ですね。
筆者の元職場でも、管理職対象の希望退職の募集の時の応募は約6割止まり。
個別面談が繰り返されましたが、皆さん拒否して逃げ切っていました。
二次募集や退職勧奨に繋がる場合も
どうしても企業が人員削減をしたい場合は、二次募集や三次募集と繰り返し希望退職が実施されたり、退職勧奨や整理解雇に繋がる場合もあります。
複数回の希望退職が実施される場合、条件はどんどん悪くなっていく傾向があります。
👉 希望退職は何回目で応募するのがベスト?過去の実例から検証
退職勧奨は個人を狙い撃ちして退職を持ちかけてくるので、精神的にダメージを受けやすいですが拒否することは出来ます。
整理解雇までいくと、いよいよ会社の経営状況も悪くなっている可能性が高いです。
決断を下すための「二つの判断基準」
募集期間という限られた時間の中で後悔のない選択をするためには、以下の視点での分析が不可欠です。
① 企業の「リストラ性質」を見極める
近年は、赤字補填のための「後ろ向きなリストラ」だけでなく、構造改革・組織若返りのための「黒字リストラ」も増えています。
- 黒字リストラか赤字リストラか、会社の経営状況を確認する
- 業界全体の景気や競合他社の状況とも比較する
- 過去にもリストラを実施したかを確認する
リストラを実施した企業はその後の業績は回復する場合が多いですが、短期間に複数回のリストラを実施する企業の場合は注意が必要です。
② 自己の「市場価値」を冷徹に把握する
希望退職に応募すべきか、あるいは残留すべきか。
その判断を誤る最大の要因は、自身の「社外における価値」を、長年慣れ親しんだ「社内での評価」と混同することにあります。
自分の市場価値を知るというのは重要です。
- ポータブルスキルの棚卸し
他社でも通用する専門性やメソッドを持っているか - 客観的な相場観の把握
自身の経歴が社外で「年収いくら」と評価されるのか、具体的な数字で把握する
まとめ:冷静に会社の将来性と自分の価値を見極めよう
在籍している企業で希望退職の募集があると、社員としては不安な気持ちになるものです。
会社に残るにしろ退職するにしろ、希望退職が実施された時に確認すべきは会社の経営状況と将来性です。
企業経営に余裕があれば、希望退職の募集条件も良くなりますし、応募人数の多い少ないで余計なストレスが生じる可能性が減ります。
特にこの数年は、業績が黒字でも構造改革の一環として希望退職を実施するケースが増えています。
「希望退職=危機的状況」とは限らない時代です。
常に情報収集と心の準備をしておくことが、後悔しない選択につながります。
もし、あなたが今後の働き方に不安を感じているなら、まずは「自分の市場価値を知る」ことが第一歩です。
不安を感じるのは、客観的な情報が少ないからこそ。
- 希望勤務地に求人はどのくらいあるのか?
- 自分の年齢・経歴で年収はどれくらい見込めるのか?
こういった「数字で見える情報」があるだけで、不安が少しずつ解消されていくはずです。
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