大正製薬の早期退職の内容
📅 このニュースは2023年11月10日に発表されました。
東証スタンダード上場の製薬大手・大正製薬ホールディングスは、早期退職優遇制度に645名が応募したことを明らかにした。
対象となったのは、勤続3年以上かつ満30歳以上の正社員。
今回の希望退職に伴う割増退職金などの費用として、約60億円の特別損失を計上予定。
大正製薬の2023年の決算は、▽売上高1630億9700万円(前年同期比12.9%増)▽営業利益163億6000万円(34.0%増)▽経常利益190億7900万円(10.0%増)▽純利益74億5000万円(31.5%減)と、純利益こそ早期退職関連費用で激減したものの、売り上げ自体は悪くありません。
それでも早期退職者を募集したのは、今後の国内市場が少子高齢化の影響で縮小が見込まれること、業績が好調なうちに余剰人員を減らして組織をスリム化することが目的です。
大正製薬の早期退職者募集は、2018年(948名が応募)以来、5年ぶり。
▶︎ 大正製薬の発表内容を確認する
対象者 | 2023年4月1日時点で勤続3年以上かつ満30歳以上の正社員 |
募集人数 | 特に定めず |
応募人数 | 645名 1人あたりの割増退職金および再就職支援費用は約930万円 |
募集期間 | 2023年5月9日~8月10日 |
退職日 | 2023年6月30日~9月30日にかけて順次退職 |
優遇内容 | ・通常の退職金のほか特別加算金を支給 ・希望者に外部の専門会社による再就職支援サービスを提供 |
- 645名が応募、1人あたりの割増退職金および再就職支援費用は約930万円
- 大正製薬の早期退職者募集は、2018年(948名が応募)以来、5年ぶり。
過去の希望退職データ
大正薬品では、2018年にも早期退職者を募集しています。

この時の早期退職者募集では948名が応募し、約122億円を特別損失として計上しています。
2018年の募集では、勤続10年以上かつ40歳以上の社員が対象だったこともあり、一人当たりの退職金割増額は1286.9万円と高額です。
一方、2023年の募集では、勤続年数3年以上かつ満30歳以上の社員へと対象範囲が拡大しています。
若手社員が応募したこともあってか、1回目に比べると割増金額は約350万円ほどダウンしています。
この費用の中には再就職支援会社の利用料(50~100万円程度)なども含まれます。
また、年齢やランクなどによる支給額の差もあるため、実際に退職者が手にした割増退職金の額とは違いがある点、注意が必要です。
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大正製薬ホールディングスの企業情報
市販薬最大手でドリンク剤、風邪薬に強み。
かつては東証スタンダードに上場していたが、MBO実施により2024年4月に上場廃止した。
企業名 | 大正製薬ホールディングス株式会社 |
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本社所在地 | 東京都豊島区高田三丁目24番1号 |
業種分類 | 医薬品 |
設立年月日 | 2011年10月 |
市場名 | 東証スタンダード 【4581】 ※2024年4月9日に上場廃止 |
従業員数(単独) | 64名 |
従業員数(連結) | 8,784名 |
平均年齢 | ー |
平均年収 | ー |
※企業情報は2023年3月時点のデータを掲載しています。