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国民年金を払いすぎた!年金情報の確認方法と還付申請の手続きガイド

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やまのうえのたぬき

「希望退職制度」とは名ばかりの“事実上の肩たたき”。
それをどう受け止め、どう選択していくかは、自分次第。
今まさに悩んでいる誰かに届けられたら——そんな思いで書いています。

📌39歳で退職勧奨を受けた化学系エンジニア、グラフ大好き
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「国民年金を払いすぎた!」

…って何言ってんだ?と思うかもしれませんが、案外あります。
かくいう筆者も間違って二重払いになってしまいました。

この記事では、どうして国民年金の過払いが起きてしまうのか、そして払いすぎた保険料を取り戻す手続きについて、体験談も交えて詳しく紹介します。

国民年金の二重払い、どんなときに起きる?

国民年金の金額をおさらい

国民年金の支払いは、まとめて納付する方が割引額が大きく、お得感があります。
特に2年前納で口座振替の場合、16,590円もお得になるので、まとまったお金がある場合におすすめです。

支払方法2年前納1年前納6か月前納当月末振替
(早割)
毎月納付
1回あたり
の納付額
納付書払い
カード払い
398,590円200,140円101,050円16,980円
口座振替397,290円199,490円100,720円16,920円16,980円
割引額納付書払い
カード払い
15,290円3,620円830円
口座振替16,590円4,270円1,160円60円

  

ケース1:年払いした後に転職して厚生年金に加入

国民年金の過払いは、支払い時点では無職や自営業などで国民年金に加入していたが、途中で再就職して厚生年金に加入した場合に起こりがちです。

  • 退職後に一時的に無職になって、国民年金を払っていたが転職して厚生年金に加入した
  • 自営業だったが会社員として就職して厚生年金に加入した

その場合、これまで払った国民年金とは別に、一時的に給料から厚生年金が引かれる二重払いの状態になります。

 

ケース2:納付書払いから口座振替への切り替え

筆者がやらかしたのはこのパターン。

退職後、市役所で国民年金の手続きをし、口座振替の依頼もしました。
「6月分から口座振替になります」と言われたのに、うっかり4~6月分を納付書で払ってしまいました…。

気づいたのは、7月に「6月分の保険料は7月31日に引き落とします」という通知が届いたとき。
「あれ?6月分…すでに払ったのに?」と青ざめたわけです。

その他のよくある重複支払いケース

  • 海外赴任などで一時的に日本を離れる場合
  • 月の途中で退職した場合

月の途中で退職し、月末時点を迎えた時点で自営業者もしくは無職であれば、国民年金を支払う必要があります。
この場合、退職前の給与を受け取るタイミングで厚生年金を既に支払ってしまっているので、二重支払いが発生してます。

還付手続きのステップ

国民年金保険料を過払いしてしまっても、申請すればちゃんと還ってきます。安心してください。
国民年金の重複支払いが発生した場合、還付手続きを行うことで支払った保険料を取り戻すことができます。

基本的な流れとしては、まず自分が重複して支払っていることを確認し、次に年金事務所に連絡して過払い分を確認してもらいます。
その後、「還付手続き請求書」を受け取り、必要な情報を記入して提出します。

年金記録の確認

重複支払いや過払いが発生した場合、まずは自身で状況を調査して確認することが大切です。

マイナポータルを使った年金記録の確認

年金記録の確認方法としては、①誕生日付近で送られてくる年金定期便で確認する方法と、②ねんきんネットで確認する方法があります。
ねんきんネットの方が手軽に年金記録の最新情報を閲覧できるのでおすすめです。

以下、「マイナポータル」を使った年金記録の閲覧方法について解説します。
マイナポイントをもらう時にアプリをスマホにダウンロードしたけど、その後使ってない方も多いかもしれません。

マイナポータル

マイナポータル

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年金記録の確認はマイナポータルから行うと(比較的)簡単です。

まずはマイナポータルにログインします。
4ケタの暗証番号を入力して、マイナンバーカードの情報を読み取ります。
ログインしたら、下の方にスクロールしていきます。
「おかね」の項目の中に、豚さん貯金箱マークの「年金」という欄があるので、ここをクリックしてください。

インターネットブラウザが立ち上がって、「マイナーポータル 年金」というページが表示されます。
「年金記録の確認」という大きな見出し下の「ねんきんネットで年金記録を確認する」を押します。

ねんきんネットに接続されます。
利用者情報が表示された下に「①年金記録の一覧表示」という見出しがありますので、さらにその下の「月別の年金記録を確認する」ボタンを押します。

次のページでページ中ごろまでスクロールすると、「月別の年金記録」という見出しがあります。
見たい年代を選択すると、月別の年金記録が表示されます。
厚生年金に加入していたら「厚年」ボタン、国民年金保険料を支払っていたら「国年」ボタンが表示されます。
なにもボタンがない箇所はまだ国民年金を納付していない期間になります。

筆者の場合、6月分からは口座振替が適用されるので、6月は「-」の状態であるべきところをしっかり払っちゃっている確認ができました。

自分で気づかなくても大丈夫な場合が多い

自分で過払いに気づくのが一番ですが、もし気づかなくても大丈夫な場合が多いです。
年金事務所が過払いを確認したら、「国民年金保険料還付請求書」が送られてきます。

突然書類が送られてきたらびっくりするかもしれませんが、記載内容を確認して心当たりがあったら年金記録を確認してください。


必要書類の準備

還付手続きを行う際に必要なものは下記のとおりです。

  • 国民年金保険料還付請求書
  • 年金手帳など、年金番号のわかる書類
  • 還付金の振込先金融機関の通帳など

 

申請の提出

準備が整ったら、年金事務所に還付手続きの申請を提出します。
申請書および必要書類を所定の窓口に提出するか、郵送で送付します。
年金事務所は提出された書類をもとに、過払い分の確認を行い、還付金の手続きを進めます。

通常、手続きが完了し還付金を受け取るまでに1か月~2か月ほどの時間がかかります。
還付金の額が確定したら指定した口座に振り込まれます。

【注意!】還付請求書類が自動で送られてこない場合もある

自営業など、国民年金に加入していた人が転職して、厚生年金に切り替わった際には注意が必要です。
国民年金の脱退手続きを自分で済ませておかなければ請求書書類が送られてきません。


過去に国民年金に加入していて、現在厚生年金に加入している正社員や公務員、パートタイマー、アルバイトの方は脱退手続きが完了しているかどうか確認することをおすすめします。

請求期限に注意

国民年金の重複支払いが発生した場合、還付手続きを行うことができる「請求期限」に注意が必要です。
還付手続きには2年の請求期限が設けられており、この期限を過ぎてしまうと還付金を受け取れません。

手続きを早めに開始し、期限内に必ず完了するように心がけましょう。

  

まとめ

国民年金の重複支払いは、特に転職や退職、海外赴任などのライフイベントで発生しやすいです。
払いすぎた保険料は適切な手続きを行うことで戻ってくるため、まずは状況を確認し、迅速に還付手続きを行うことが重要です。

還付請求の手続きには2年という時効が設定されています。
数か月単位の過払いが起きているのに気づかずに時効…なんてことにならないように、転職や退職など年金種別が変わるようなライフイベントがあった際は、念のため年金記録を確認することをおすすめします。

 

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