転職関連

中高年が理解すべき転職市場トレンド 転職成功のためのポイント

本ページはプロモーションが含まれています

40代・50代のいわゆるミドル世代の転職は難しいといわれがちです。
最近では転職が当たりまえになってきつつあり、ネットで検索すれば数えきれないほどの転職エージェントが出てきます。
しかしミドル世代向けの転職エージェントというのはあまり多くありません。
ミドル世代の場合、家庭のことや老後の資金のことを考えると、転職活動にかける時間はできるだけ短く、効率的に行っていく必要があります。

この記事では、ミドル世代の転職トレンドやエージェントの活用術、求められる能力、ポータブルスキルの重要性、そして注意すべきポイントなど、様々な視点から中高年の転職成功を支援する情報をご紹介します。

転職市場トレンド

最近の求人・求職のバランス

転職をするにあたって、まずは現在の転職市場のトレンドを知ることが大事です。
令和6年4月の東京労働局の求人・求職バランスシートを基に解説していきます。

2024年4月の東京の求人・求職者数グラフ
令和6年4月の東京都の求人・求職者数 
令和6年4月の東京労働局の求人・求職バランスシートを基に筆者作成

令和6年4月の東京都の求人数は193,240人、求職者数は138,043人で求人倍率は1.40となっています。
求人倍率が 1 を超えているので、いわゆる売り手市場です。
ミドル世代の方々にとって、求人の増加は喜ばしいトレンドです。

しかし細かく見てみると、求人数が多い職というのは事務職、販売職、サービス職、IT関連、福祉関連の5種です。
このうち事務職は求職者数が求人数の倍以上いるため、希望してもなかなか転職できない可能性が高いです。
事務職は若い人、特に女性に人気の職のため、賃金を抑えるためにもミドル世代は採用されにくい傾向があります。
なにかしら目立ったスキルや経験がない限り、ミドル世代が事務職に転職するのは厳しいのが現状です。

それでも事務職や管理部門での転職を希望する場合は、特化型エージェントに登録してみましょう。
管理部門特化型の転職エージェントであるMS-Japanさんは、全国区対応でミドル・シニア世代も対象となるかなり珍しい転職エージェントのため、管理部門の経験がある人におススメです。


販売職、サービス職、福祉関連は求人数は多いものの、「土日休みなどワークライフバランスを優先したい」「賃金が低そう」「体力的に厳しい」という理由から敬遠されがちです。
IT関連職は企業内システムの保守運用からアプリ開発、AIとの連携など、すそ野が広いことから求人数は増加の一途を辿っています。
リモートワークの導入もあり、IT関連の転職市場は活況ですが、そもそもITへの興味や知識がないと厳しい業界です。

次の職に対するこだわりがない、体力にも自信があるならば販売職、サービス職、福祉関連への転職も良いでしょう。

ミドル世代の転職事情

転職にかかる期間は約半年

少し前のデータにはなりますが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が2016年発表した中高年齢者の転職・再就職調査のデータを基に解説します。

転職にかかった期間のデータ
転職にかかった期間
(中高年齢者の転職・再就職調査データを基に筆者作成)

このデータは45~74歳の中高年齢者で転職経験がある人を対象としています。
中高年の転職経験者が直近の転職に要した求職期間は0ヶ月以内が 19.8%、2ヶ月以内が 23.7%、5ヶ月以内が 13.8%、合計で約 6 割が半年未満で転職できています。

とはいえ、家庭の事情や現職が忙しすぎてなかなか転職活動の時間を作れない場合もあります。
幸い最近は、リモート面談や1day選考会など、待ち時間をなるべく減らした選考も増えてきていますので、うまく活用していきましょう。

ミドル世代向けの転職サイトや求人は少ない

いくら求人数が多いといっても、悲しいことに40代以降になると採用枠がかなり少なくなるのが現実です。
未経験歓迎!とはうたっていても、実際には若者優先で採用されていくこともあるでしょう。
折角エントリーしたのに年齢を理由にお断りされるのは誰でも悲しいです。

そんなことを繰り返す間に無情にもどんどん時間は過ぎていきます。
悲しいミスマッチと時間の浪費を省くため、下記三つの対策を推奨します。

  • 「40代以上歓迎」「40代も活躍中」などと明記されている求人を選ぶ
  • ミドル世代向けの転職サイトに登録する
  • 転職エージェントに相談する

  

 

「ポータブルスキル」を強みに転職を

自分に何ができて、相手が何を求めているのかを理解する

転職活動を成功させるためには、まず自分が持つ経歴やスキルを正確に把握し、自己分析を行うことが重要です。
スキルの測定は厚生労働省のツールや、転職サイトなどで簡単にできます。

 厚生労働省 ポータブルスキル見える化ツール(外部リンク)
 リクナビNEXT_グッドポイント診断(外部リンク)

求人企業が求める人材像や要件を理解し、自身のスキルとマッチングさせることが成功への近道となります。

転職エージェントのキャリアカウンセリングを受ける

ミドル世代は転職エージェントのカウンセリングを受けて、自身のスキルの価値を発掘してもらうことをおススメします。
これまでのキャリアの中で当たり前にこなしてきたことのなかに、ほかの職種でも活かせるスキルがあるかもしれません。

現在の職場では「パッとしない評価やポジションだった」、「管理職ではなかったのでマネジメント経験がない」としても、若手とマネージャーの間に入って現場を実際に率いていくプレイングマネージャー、スペシャリストといったポジションで採用されるケースもあります。

ハローワークの在職者向け支援を利用する

ハローワークというと、退職後に失業保険をもらいにいくところというイメージがあるかもしれません。
実はハローワークでは在職者向けのキャリアコンサルティングや職業訓練も行っています。
いきなり転職エージェントに申し込むのは勇気がいります。
「ちょっと話を聞いてみたいけど、エージェントだと断れないでどんどん進んでいきそう…」という心配がある場合は、一度ハローワークの転職支援を受けてみても良いかもしれません

ハローワークの在職者向け転職支援について 詳しくはコチラ

 

転職エージェントとの付き合い方

転職エージェントを活用する

転職エージェントはwebサイト上には公開しない非公開求人を多く抱えています。
転職サイトに会員登録すれば見れる非公開求人もあれば、転職エージェントと面談をしないと出てこない非公開求人もあります。
また、「この求人が気になるけど年齢的に厳しい」「給与など条件がもう少し良ければ応募したい」という求人があれば、エージェントに相談しましょう。
エージェントが交渉してくれ、場合によっては希望の条件で転職できるかもしれません。

ミドル世代の方々が転職エージェントを活用する際には、自身の希望条件やスキルを明確に伝えることが重要です。
エージェントは企業との架け橋となる存在ですので、しっかりとコミュニケーションを取りながら自分に最適な求人を見つけるためのサポートを受けることが大切です。

転職エージェントの圧に負けない

転職エージェントというものは、転職を斡旋した求職者の転職後の年収の30~35%を企業側から報酬として受け取ります
そのため中には内定が出やすい企業や、年収の高い企業の求人をとにかく勧めてくる場合もあります。
必ず求人の条件を確認して、不満や心配などがあるようなら断るようにしてください。
エージェントの言いなりにはならず、必ず自分主導で判断していきましょう。


転職後に後悔してもエージェントは何も補償してくれません。
あまりにもエージェントとの相性が悪い場合は、担当を変更してもらう、他の転職エージェントを使うなど、自分から行動するようにしましょう。

ミドル世代転職のポイント

条件にこだわりすぎない

転職活動中にミドル世代の方々が陥りやすい失敗例として、条件や待遇にこだわりすぎることが挙げられます。
譲歩できる条件、できない条件を明確にして転職活動を進めていくようにしましょう。
あれこれ条件をつけて検索したり、エージェントに相談している間に採用枠が埋まってしまったり、応募済みの企業しか残っていない、なんてことにもなりかねません。

あなたが良いなと検討する求人は、他の人にとっても魅力的だと理解し、気になる求人があったらサクサク応募していきましょう。

今後のキャリアプランも考える

転職活動を成功させるためには、条件や待遇にこだわりすぎず、ポテンシャルや成長性を重視する姿勢が大切です。
最近になって65歳までの定年延長だけでなく、65歳から70歳までの就業機会確保措置が努力義務となって話題を呼んでいます。
まだまだ長く働かなければいけない状況なので、転職の際は今後のキャリアプランをどうするか?という点も頭に入れてください。

新たなキャリアに挑戦する際には、自身の成長や学びの機会を重要視し、将来を見据えた選択をすることが望ましいです。

 

みんなが読んでいる記事

1

2024年は2023年に比べて早期希望退職を募集する企業が増加傾向にあります。報道に出ているものはほんの一部の大手企業のものだけで、実際は中小企業でも希望退職や退職勧奨を実施する企業は増えていくものと ...

2

転職は人生の大きな節目の一つであり、新しい環境でさらなるキャリアアップを目指す大切な機会です。しかし、転職活動には様々な課題が伴います。求人情報の収集、履歴書の作成、面接対策など、一人で全てをこなすの ...

3

希望退職や退職勧奨などの人員整理が実施されると、声がけをされた社員はもちろん、それ以外の社員もいろいろなことを考えてしまいます。 このままこの会社に残りたい 退職への声がけを拒否してのいいのか? もし ...

-転職関連
-, , , ,